オラクル物語

whzat2008-10-16

ラクル物語
このところデータベースソフトウェア「オラクル」の生い立ちと会社の創設以来の中心人物ラリー・エリソンの本を読んだ。10年前の本だが、ベンチャーのサクセスストーリーとしてもおもしろかった。

日本法人「日本オラクル」の創世記をリードしたのは日本IBM出身の佐野力社長だ。

日本オラクル
http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%82%AA%E3%83%A9%E3%82%AF%E3%83%AB%E4%BC%9D%E2%80%95%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B9%E7%AB%B6%E4%BA%89%E3%81%AE%E8%A6%87%E8%80%85-%E5%90%89%E7%94%B0-%E8%82%B2%E4%BB%A3/dp/4797311010

カリスマ (上・下)
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%80%88%E4%B8%8A%E3%80%89-%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF-%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%BD%E3%83%B3/dp/4797306068/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1224169271&sr=1-1

日本法人の成功は辣腕ビジネスマンの佐野社長をヘッドハンティング成功したことに尽きる。

日本法人のサクセスストーリーに対して、アメリカの本社のラリー・エリソンのキャラクターはコミックのようにおもしろい。当時、アメリカの業界長者番付ではビル・ゲーツについでエリソンが2位なのだ。「はじめにシェアありき」という経営ポリシーもここまで徹底してやると猛獣使いゲームのようで笑える。

元々IBM研究所の論文で公開された「リレーショナル・データベース理論」をソフトウェア製品として商品化したのがサクセスストーリーのきっかけだったそうだ。それが儲かるとひらめいて、とにかく業界シェア1位を勝ち取るためにバグだらけのソフトを猛烈に売りまくったのがエリソンCEOだ。エリソンはやはりIBM創業者トーマス・ワトソンのようなセールスの天才だ。

ラクル創業当時の製品はバグばかりだったが、最初に売り込みに成功したのがCIAと海軍で、おまけにバグ取りに協力してくれたというのにおどろいた。

「いい製品を作れば売れる」というというのは日本的なポリシーだが、「シェア1番になればお客はついてくる・・・」というのがアメリカのセオリーだ。
セールストークで「これはいい製品です・・・」と「これが一番売れてます・・・」はよくわかってない顧客にとっては同じことってわけだ。

・・・これってどこか新興宗教みたいな気がした。