単行本:ビッグブルース
単行本:ビッグブルース
PCの歴史をしらべていて読んだ本だがおもしろい。
当時のIBMの社内組織が古めかしく、誕生したIBM/PCが社内的に常識破りだったとはおどろきだ。
ビッグブルース―コンピュータ覇権をめぐるIBMvsマイクロソフト (アスキーブックス)
- 作者: ポール・キャロル,近藤純夫
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 1995/11
- メディア: 単行本
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―コンピュータ覇権をめぐるIBMvsマイクロソフト (単行本)
1980年初頭IBM/PC開発の舞台裏を書いたビジネスストーリー本だ。1995年11月初版の12年前の本だが、著者ポールキャロル(ウォールストリートジャーナル紙記者)がIBMがパソコンの世界標準となるPCを生み出したビジネス背景を描いている。
1980年当時IBMはメインフレーム・コンピューターのビジネスでは圧倒的なシェアを占めて成功するが、独占禁止法で提訴された。一方アップルが AppleII を販売してパソコンという新しいマーケットで成功すると、危機感をもったIBM会長フランク・ケアリーの命令でパソコン開発が開始された。これは官僚組織といもいべきIBMでは異例の会長直属のプロジェクトだった。このPC開発は小さなプロジェクトだが、同時にIBMのその後のありかたを変える転機でもあったことがわかる。
IBM開発チームのビル・ロウ、ドン・エストリッジ、キャナビーノ、マイクロソフト社のビル・ゲーツ、スティーブ・バルマー、西和彦・・・IBMvsマイクロソフト、OS/2をめぐる確執・・・IBMの衰退・・・パソコンをめぐる興味深い。PC大成功のあとのJr失敗、エストリッジの死・・・。IBM/PCの誕生の秘密を知るにはいい本だ。